日本プロテクトでは,実物実験,実証実験,落石実験,重錘衝突実験によって性能が確認されている製品のみを取り扱っています.

また,主力製品であるロングスパンは,国土交通大臣表彰や土木学会四国支部の技術開発賞を受けています.

営業品目

高性能ポケット式落石防護網(高エネルギー吸収型落石防護工,高エネルギー吸収型落石防止網工,高エネルギー吸収型落石防護網工,ロックネット工,落石防護ネット)

 ロングスパン,ロングスパン工,LongSpan,LSP-4.0AZ,LSP-5.0AZ(NETIS.SK-080002-A)

環境負荷低減型の落石・雪崩防護柵

 三角フェンス(NETIS.HR-020009-A)

高性能簡易型の落石・雪崩防護柵

 E-FENCE(NETIS.HR-070018-A)

新世紀の落石緩衝材

 ハイピーム(NETIS.HR-010002-A)

新製品の開発計画・実験支援業務

落石対策に関するコンサルティング

落石をトータルプロデュースする日本プロテクト株式会社(NIPPRO)

本社 〒780-0806

高知県高知市知寄町3丁目209番地 土佐商会ビル

TEL/FAX(088)882-5911

愛媛事務所 〒790-0054

愛媛県松山市空港通1丁目3番2号 東和ビル

TEL/FAX(089)971-6015

日本プロテクト(株)代表取締役社長 加賀山 肇

四国は地形が急峻で地質が脆弱であるため巨大地震時の落石対策は重要課題の一つとなっております.

この重要課題に応えるため,日本プロテクト(株)は起ち上がりました.

ご提供する製品は実証実験に基づく確かな安全と信頼を兼ね備えたものばかりです.

落石対策のことなら何なりとご用命下さい.

愛媛大学大学院教授 副学長 矢田部 龍一

四国は日本有数の造山帯に位置しています.そのため,斜面災害が後を絶たず,落石対策は最重要課題の一つです.

そこで,この度,四国発の新しい落石防護ネット工である「ロングスパン」を開発しました。

この工法の信頼性は、全国でも初めての試みとして数回の現場実験で確認しています.

阪神大震災以降,地震災害が多発しています.東南海・南海地震の発生も現実味を帯びてきました.

巨大地震時の落石災害対策は待ったなしの課題です.

2010年7月27日

高松市のホテルパールガーデンで、地盤工学会四国支部と愛媛大学防災情報研究センターの主催により、

落石対策Q&A刊行記念学術講演会「落石対策技術開発への取り組みを考える」が開催され、全国から

120名を超える研究者や技術者の参加がありました。

開会挨拶  愛媛大学防災情報研究センター長   鳥居謙一

来賓挨拶  四国地方整備局長          足立敏之 氏

四国の道路防災 四国地方整備局道路調査官  荻野宏之 氏

落石対策Q&Aの概要 (株)第一コンサルタンツ  右城 猛 氏

高エネルギー吸収落石防護工の開発  (株)ロイヤルコンサルタント 筒井秀樹 氏

落石技術開発への取り組み 地盤工学会四国支部落石対策研究会 矢田部龍一 氏

右城猛氏は、「落石対策Q&Aの概要」の説明の最後で、「まとめ」として下記の5項目を協調されました。

@ 既存の落石防護工の可能吸収エネルギーは、現行の計算式で求められる値よりもかなり小さい(過大評価している)。

A 落石の運動エネルギーも過大に予測していたので、結果オーライの設計になってっていた。

B 落石防護工の可能吸収エネルギーは、落石の形状、質量、速度、衝突位置などによって異なる。製品に性能を表示する場合には、どのような条件で決められた値かを明記すべき。

C 落石は衝撃荷重であるので、静的解析は不適。動的解析によって設計を行うべきである。

D エネルギー吸収性能を向上させるには、緩衝金具(ダンパー)を装着するのが効果的。

2010年7月7日

第12回国土技術開発賞の表彰式が東京国際フォーラムであり、ロングスパンが国土交通大臣表彰である地域貢献技術賞を受賞しました。

ロングスパンの技術開発者を代表して、田中登志夫氏と右城猛氏の二人が国土交通省甲村技監より表彰状と記念品、賞金を授与されました。

2009年11月20日

地盤工学会四国支部では、高知県道320号久礼須崎線の須崎市田ノ浦から青木岬までの3.5km間に施工されている落石防護施設群の見学会を開催しました。

ここは通称「安和海岸」と呼ばれ、昭和38年の「高知国道56号落石事件」(最高裁で道路管理者の瑕疵責任が

問われたわが国で最初の事件)の舞台になった所としても有名で、たくさんの落石防護施設が造られています。

世界広しといえども,ありとあらゆる種類の落石対策工を一同に見学できるのはここだけとあって、見学会には

全国の大学,官公庁,民間会社の研究者や技術者64名が参加しした。

落石防護施設群の中には,最近完成されたばかりのロングスパンもあり、見学者の関心を集めていました。

2008年5月27日 

ロングスパンの公開実験

13時より南国市にある田中工業(株)の資材置き場で,新しく開発中の落石防護ネット「ロングスパン」の公開実験を行いました。

思いもよらず,全国各地の学校,国土交通省,地方公共団体,コンサルタントなどから300名を超える方々にお越しいただきました。

テレビや新聞など報道関係者も多数取材に見えられました。新しい防護ネットの開発に対する皆様の関心の高さに驚かされました。

落石対策Q&Aコーナー

質問1 道路土工―切土工―斜面安定工指針(21年6月)の改訂 以前の「道路土工−のり面工・斜面安定工指針」

には、可能吸収エネルギーを算定する次式が記載されていたのですが、昨年発刊された「道路土工−切土工斜面

安定工指針」では削除され、「落石防護網の可能吸収エネルギーは、金網、ワイヤーロープ、支柱及び吊ロープの

可能吸収エネルギーを合算して求める」と変更されています。

 落石対策便覧(平成12年)は、改定されていないのでまだ残っていますが、今後は使用しないということでしょうか。今後の対応の仕方を教えてください。

回答

 EN、ER、EP、HERはいずれも部材が最大変位したとの歪みエネルギーです。それに対してELは残留歪み

エネルギーです。歪みエネルギーと残留歪みエネルギーを加算するのは理論的に間違っています。

詳しくは、質問2をご覧になって下さい。間違いが明らかになったことから、(3-18)式は削除されました。

 今後は、質問2の式(2)で計算すべきです。

質問2 可能吸収エネルギーの算定式 ポケット式落石防護ネットの設計では,可能吸収エネルギーETを

次式で算定しているようですが、ELは部材の塑性変形のため落石が防護ネットに残留するエネルギーと思われます。

そうだとすれば,各部材の変形による歪みエネルギーEN,ER,EP,HERにELを加算するのは力学的に不合理と

思われますが,いかがでしょうか。

回答

 ご指摘のとおりです。下図は落石がネットに衝突し,ネットと接触している間における落石速度とエネルギーの経時的変化を模式的に示したものです。

 落石がネットに衝突する直前,ネットの変位が最大となる時点,落石がネットから離れた直後のエネルギーはそれぞれ式(1)から式(3)で表されます。

落石がネットに衝突すると,落石の運動エネルギーは,金網やロープなどの歪みエネルギーに変換されます。

運動エネルギーの全てが歪みエネルギーに置き換わった時点,すなわちネットの変形が最大に達した時点で

落石は一旦停止します。その時点のエネルギーは式(2)となります。その後,落石は向きを変えてある速度で

跳ね返ります。金網やロープなどに蓄積された歪みエネルギーの一部が再び落石の運動エネルギーとして回復

するためです。

 落石の運動エネルギーと金網の歪みエネルギー,ワイヤロープの歪みエネルギーの和ETは,常に一定です。

ご質問にある式は,正しくは式(2)のように表記すべきです。

 金網やロープなどが吸収するエネルギーは時々刻々と変化しますが,質問の式になることは理論上考えられません。

質問の式のELは期待できないので,現行の手法では可能吸収エネルギーを過大に評価しているといえます。

国土技術開発賞(地域貢献技術賞)

第12回国土技術開発賞の表彰式が、平成22年7月7日に東京国際フォーラムでありました。

「ロングスパン」は、国土交通大臣表彰である地域貢献技術賞を受賞しました。

国土交通省の甲村技監より前原国土交通大臣の署名が入った賞状と記念の盾を授与されました。

国土技術開発賞受賞記念挨拶

財団法人国土技術研究センターの第12回国土技術開発賞に、高知県須崎土木事務所様からの推薦を戴いて、

「ロングスパン・ポケット式落石防護網工法」を応募していたところ、国土交通大臣表彰である地域貢献技術賞

に選ばれる幸運に恵まれました。7月7日に東京国際フォーラムで表彰式があり、田中工業の田中登志夫会長と私が、

国交省の甲村技監から表彰状と記念の盾、それに賞金を戴いて参りました。

 ロングスパンは田中会長のアイディアを基にして、四国内の企業と愛媛大学防災情報研究センターが共同で

開発したものです。開発に当たりましては、愛媛大学の矢田部龍一先生、木下尚樹先生、金沢大学名誉教授の

吉田博先生のお力添えを戴くと共に、地盤工学会四国支部落石対策研究会の委員の皆様のご協力を戴きました。

また、高知県の頑張る企業総合支援事業補助金、社団法人四国建設弘済会の建設事業技術開発支援制度からの

助成金をいただいています。

 最初は70kJの実験からスタートをしたのですが、400kJ運動エネルギーを確実に受け止めることができる

ようにするまでに10回の現地実験を行いました。この内の3回は公開実験としました。公開実験には、

全国から延で500人以上の方に来ていただき、失敗も含めて見ていただきました。失敗の度に、皆様から、

いろいろと温かい助言を戴き、改善することができました。地域貢献技術賞を受賞できたのは多くの皆様の

お陰でございます。心より感謝申し上げます。

 高知県では、尾崎正直知事を中心に官民が一丸となって産業振興を図り、雇用を創出する努力をしています。

そうした中で、国土技術開発賞を戴けたことは、私たちの心の大きな支えとなります。

 今回の受賞でロングスパンの開発が終わったとは思っていません。ようやくスタート台に立てたと考えています。

国土技術開発賞の名を汚すことがないように、関係者一同で更に改良を加えてゆくつもりです。どうか、ご参会の

皆様のご指導ご鞭撻を今後ともよろしくお願い申し上げまして、受賞記念の挨拶とさせていただきます。

土木学会四国支部賞(技術開発賞)

平成22年5月14日に開催された土木学会四国支部総会において、ロングスパンが技術開発賞に選ばれ、表彰を受けました。

現地実験

ロングスパンが落石を受けたときの挙動

重さ2トンのコンクリート塊を速度20m/sでロングスパンに衝突させたときの様子です。ロングスパンは、

400キロジュールの運動エネルギーに耐えることができました。

LS-DYNAによるシミュレーションLS-DYNAを用いて解析すると、ロングスパンの現地実験を精度良く再現することができます。

(愛媛大学工学部 木下尚樹先生提供)

動的FEM解析

事務局

落石対策技術研究会

研究会員

セイワ建商株式会社

田中工業株式会社

西日本金網工業株式会社

愛媛三段ブロック株式会社

保安工業株式会社

賛助会員

ジェイ-ワイテックス株式会社 広島営業所

有限会社 創友

ジャパンライフ株式会社 広島事業所

 本製品は,可能吸収エネルギー400KJを有する高エネルギー吸収型落石防護網工で,四国の産・学が連携して開発した「地場産技術」です.

 本製品の主な特徴は以下の点です.

●支柱間隔の長スパン化(最大30m)

 落石が集中する沢地系を跨いで設置できるので,落石の直撃による支柱の破損が大きく減少します.

●耐衝撃性能の向上

 緩衝金具の装着によりワイヤロープやアンカーボルトの破損が大きく減少し,メンテナンスコストを抑えられます.

●高エネルギー吸収(Emax=400KJ)

 高エネルギー吸収型の落石防護ネットなので,落石を道路際で待ち受けることができます.よって,用地的制約や

自然改変量の抑制を要する場所に効果的です.

●実物実験による性能検証

 合計10回にもおよぶ実物実験により性能検証しました.

●四国の地場産技術

 四国で考案された知恵を継承した技術です.四国外の企業に頼ることなく地元の技術者や労働者によって設計施工が可能な工法です.

ロングスパンは信頼性の高い工法です.

【NETIS】

  登録番号 SK-080002-A

【助成金】

 ◆「頑張る企業総合支援事業」

   高知県産業振興センター

       (H19,20,21年度)

 ◆「公益事業に関する助成事業」

   四国建設弘済会(H20年度)

【表彰】

 ◆土木学会四国支部賞 

   技術開発賞(H22.5)

 ◆第12回国土技術開発賞 

   地域貢献技術賞 国土交通大臣表彰(H22.7)

落石予防工(ロープネット工,ワイヤーネット工,ケーブルネット工,マイティーネット工,KSネット工,SK厚ネット工,ロープ掛工)